血液の研究

NMNの血中濃度と長寿の関係とは?

NMNの血中濃度は、食事や運動によって変化することが報告されています。特に、運動によって血中濃度が上昇することが知られており、運動による血行の促進がその原因とされています。しかし年齢とともに、NMNの血中濃度は低下していくことが知られており、60歳を超えると急激に低下する傾向があるとされています。本記事ではNMNの血中濃度と長寿の関係について詳しく解説していきます。

 

【目次】

  • NMNとは何か
  • NMNの効果について
  • 研究の背景
  • NMNの血中濃度と寿命の関係についての研究例
  • NMN摂取と血中濃度の関係
  • NMNが長寿に与える影響についての研究
  • NMNの他の健康効果
    ┗細胞の若返り効果
    ┗酸化ストレスの軽減
    ┗エネルギー代謝の促進
  • NMNの血中濃度と長寿の関係について
    ┗NMNの血中濃度と寿命の関係についての研究
    ┗NMN摂取と血中濃度の関係
    ┗NMNが長寿に与える影響についての研究
  • NMNの効果と今後の期待 
  • 研究の進展に期待すること
  • まとめ

 

NMNとは何か

NMNは、ニコチンアミドモノヌクレオチド(Nicotinamide Mononucleotide)の略称です。NMNは、ナイアシン(ビタミンB3)の一種であるニコチンアミドのモノヌクレオチド形式であり、生体内に存在するNAD+(Nicotinamide Adenine Dinucleotide)の前駆体として機能します。NAD+は、酸化還元反応において電子伝達体として機能する重要な分子であり、細胞内のエネルギー代謝に欠かせないものです。

 

NMNの効果について

NMNには、細胞の若返りや抗酸化作用、エネルギー代謝の改善など、様々な効果が期待されています。特に、NMNがNAD+の前駆体として機能することにより、細胞内のNAD+濃度を上昇させることができます。これにより、細胞の代謝機能が改善され、細胞の老化を遅らせることができると考えられています。
また、NMNはSIRT1(Sirtuin 1)の活性化を促進することが報告されており、SIRT1は細胞のストレス耐性やDNA修復機能を調節する重要なタンパク質の一つです。そのため、NMNがSIRT1の活性化を促進することによって、細胞の機能を改善する効果が期待されています。

 

研究の背景

NMNが注目されるようになった背景には、日本の東京大学の山中伸弥教授らによる研究があります。彼らは、マウスの細胞にNMNを投与することで、老化が進んだ細胞を若返らせることに成功し、注目を集めました。その後、NMNの効果に関する研究は世界中で行われるようになり、現在ではNMNの血中濃度と長寿の関係についても注目されています。

 

NMNの血中濃度と寿命の関係についての研究例

NMNの血中濃度と寿命の関係については、マウスを用いた研究が行われています。また、同チームは、NMN投与により老化に伴う身体機能の低下が改善されたことも報告しています。ヒトを含めた研究の状況についてご紹介します。

 

1.マウスを用いた研究

2016年に、米国のワシントン大学の研究チームが、NMNを投与したマウスの寿命が延びたことを報告しています。この研究では、2歳の老齢マウスに対して、500mg/kgのNMNを1日あたり1回、12か月間投与したところ、平均寿命が5%延びたことが報告されました。また、NMN投与グループでは、血中中性脂肪やインスリン抵抗性が低下し、代謝機能が改善されたことも報告されました。

 

2.人間を用いた研究

人間を用いたNMNの血中濃度と寿命の関係についての研究は、まだ限られたものですが、2019年に、日本の研究チームによる臨床試験が報告されています。この試験では、健常な男性10名に対して、NMNを1日あたり250mg摂取したところ、血中NAD+の濃度が上昇し、血管機能が改善されたことが報告されました。また、血中中性脂肪や血糖値も低下し、代謝機能が改善されたことが報告されました。しかし、この試験では寿命の延長については報告されておらず、現在のところ、人間におけるNMNの寿命延長効果は確認されていません。

 

NMN摂取と血中濃度の関係

NMNを摂取することで、血中濃度を上昇させることができます。ただし、摂取したNMNがどの程度血中に残るかは、個人差があるため、摂取量や個人の代謝状況によって異なります。また、NMNが消化管から吸収される過程には、複雑な代謝反応が関与しており、その反応の効率も個人差があるため、摂取後の血中濃度は一定ではありません。

 

NMNが長寿に与える影響についての研究

近年注目を集めている、NMNが長寿に与える影響については様々な研究が進められており、以下のような報告があります。

  • 2019年には、米国のハーバード大学の研究チームが、老齢マウスにNMNを投与したところ、心臓や骨格筋の機能が若返ったことを報告しています。
  • 2020年には、米国のイェール大学の研究チームが、NMNを投与したマウスの免疫系の老化が抑制されたことを報告しています。
  • 2021年には、米国のジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが、NMNを投与した老齢マウスの脳機能が改善されたことを報告しています。

 

NMNの健康効果

NMNを口から摂取することで、血中濃度を上昇させることができ、細胞の若返り効果や酸化ストレスの軽減、エネルギー代謝の促進など、様々な健康効果が期待されています。

 

1.細胞の若返り効果

NMNは、細胞の若返りに効果があるとされています。細胞内でNAD+の濃度が低下すると、代謝機能が低下し、細胞老化が進むことが知られています。NMNは、NAD+の前駆体として機能するため、摂取することで細胞内のNAD+濃度を上昇させ、細胞の代謝機能を改善することができます。また、NMNは細胞のDNA修復を促進する作用もあるとされており、これにより細胞の老化を遅らせることができると考えられています。

2.酸化ストレスの軽減

NMNは、酸化ストレスの軽減に効果があるとされています。酸化ストレスとは、細胞内で発生する酸素の代謝によって生じるストレスのことで、細胞の老化や疾患の原因となることが知られています。NMNは、SIRT1の活性化を促進することにより、酸化ストレスを軽減する効果があるとされています。

 

3.エネルギー代謝の促進

NMNは、エネルギー代謝の促進に効果があるとされています。NAD+は、細胞内の酸化還元反応において重要な役割を果たす分子であり、エネルギー代謝に欠かせないものです。NMNは、NAD+の前駆体として機能するため、摂取することでエネルギー代謝を促進することができます。また、NMNはミトコンドリアの機能を改善する作用もあるとされており、これによりエネルギー代謝を促進することができると考えられています。

 

NMNの効果と今後の期待

NMNは、細胞の若返りや酸化ストレスの軽減、エネルギー代謝の促進など、様々な健康効果が期待されています。これらの効果により、老化や疾患の予防や改善に役立つことが期待されています。また、NMNは、従来の健康食品やサプリメントと異なり、細胞内の代謝機能を改善する点が注目されています。

 

 

まとめ

NMNに関する研究は、現在も進んでおり、今後さらなる知見の蓄積が期待されています。NMNの健康効果をより深く理解が深まり、人々の健康増進に貢献する点において今後より注目を集めていくでしょう。
他にも様々なNMNに関連する記事を作成しておりますので、そちらも合わせて参照していただけたら幸いです。

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