NMNとはNicotinamide Mononucleotide という名前の略称になります。日常摂取する食事にも微量含まれ、あらゆる生物の細胞に存在する物質です。
身体に必要不可欠なもので、NMNはNAD+(Nicotinamide Adenine dinucleotide)という酵素の前駆体であり、動物での研究やヒトでの臨床研究を通して、NMNを摂取することで血中等のNAD+が増加することがわかっています。
身体に必要不可欠なもので、NMNはNAD+(Nicotinamide Adenine dinucleotide)という酵素の前駆体であり、動物での研究やヒトでの臨床研究を通して、NMNを摂取することで血中等のNAD+が増加することがわかっています。
【目次】
- NAD+とは
- どうすればNAD+を増やすことができるのか?
- NMNの研究成果
- 厚生労働省による食品成分としての認定
NAD+とは
NAD+とは、すべての生物において生命活動を営む代謝活動の多くの局面で必須のものとなっており、その中にはエネルギーの生産工場であるミトコンドリアの活動や、紫外線等で傷ついたDNAの修復過程も含まれます。
体の中で広く活躍するNAD+ですが加齢とともに減少していきます。その結果、DNA修復が追い付かなくなることが俗にいう「老化」につながっています。
どうすればNAD+を増やすことができるのか?
NAD+を増やす手段として最近注目されているのがNMNの経口摂取です。NMNの経口摂取によって細胞内で「NAD+」へ変換されることが知られています。
NAD+が上昇することで、生物が生きる上で欠かせないエネルギー(ATP)の増加や、サーチュイン遺伝子を活性化させることが、老化の抑制に作用することが期待されています。
またNAD+は適度な運動やカロリー制限を行うことでも増加することがわかっており、健康長寿のためにはこれらを継続して続けることも大切です。
NMNの研究成果
NMNが世界から注目を集めるようになったのは、2011年、ワシントン大学医学部の今井眞一郎教授が率いるグループが、マウスによる実験でNMNが糖尿病に顕著な治療効果をあげたことです。
近年、高齢マウスにNMNを投与した結果、様々な健康や身体面で改善が見られたという研究をきっかけに、マウスだけでなく人間を含め多くの研究が世界規模で進められています。
現状ヒトでは、筋肉のインスリン抵抗性や高齢者のサルコペニア(筋肉減少症)改善に関する研究が代表的ですが、動物では脳機能や肺、眼、循環器や免疫への影響の検証や抗炎症等の改善効果の検証などさらに多くの観点で研究が進んでいます。これはNAD+が生体内の代謝活動で果たす役割について非常に注目されているためです。
厚生労働省による食品成分としての認定
NMNは世界中から老化防止の成分として注目され、
2020年3月、厚生労働省がNMNを食品成分として認定しました。
老化による多くの問題や疾患は体内NAD+の減少に伴っており、NMNを摂取することで体内NAD+の貯蓄量を高めることができれば、身体機能の向上に効果をもたらすことが実証されています。